ローマ字について

■ローマ字について書いておきます。


先日ある方から、iPhoneでブルートゥース接続のキーボードから、特殊文字の入力の方法について質問を受けました。
特殊文字とは、「ファイル」の「ふぁ」とか「ウィンドーズ」の「うぃ」などです。
最近ではカタカナ英語を入力する事も多くなって来ていますので、これらの特殊文字の入力方法を覚えておくと、文章を書く時に役にたちます。

私もかなり、特殊文字の入力には、あやふやなところがありましたので、改めて、「ローマ字」について学習してみようと思いました。
何しろ、ローマ字を習ったのは、60数年前のことで、それ以来は、まとまった学習はしていません。

質問をされた方から、以下のホームページを紹介されました。
かなり詳しく、ローマ字について書かれていますので、興味のある方は、読んでみると良いと思います。

ローマ字 あいうえお:

ただし、ここに書いてあることは、ローマ字を使った日本語の記述のことであり、パソコンやiPadでの文字入力の規則とは少し違います。

日本での「ローマ字」の記述には大きく分けて「訓令式」と「ヘボン式」があるようです。「訓令式」とは変な名称ですが、これは文部省からの訓令(通達かな?)によって定められた物のようです。
訓令が出るごとに記述の名称を変えるのは大変なので、こんな名称にしたのでしょうかね。
「ヘボン式」はヘボンという方が作ったものを元に、日本の「羅馬字会(ローマ字ひろめ会)」が作り直したもののようです。
私たちは、長い文章をローマ字で記述することは、ほとんど無いと思いますが、「地名」、「駅名」、「人名」などではローマ字の記述が必要になることはかなり多いと思います。

最近では、海外旅行に行くために、パスポートを取る人も多くなっていると思いますが、このパスポートに署名する自分の姓名のローマ字は、基本的には、「ヘボン式」のようですが、正式には、外務省の訓令によって定められた「訓令式」が用いられるそうです。

上のホームページを読んでいても、日本のローマ字の記述は、なんとも複雑怪奇ですね。
ところが他人事のように言っていられないことがあります。
このパスポート方式では、「河津」のローマ字での表記は、「kawadu(でぃー ユー)」と書くのでは無くて、「kawazu(ゼット ゆー)」と書かなければならないようです。
このパスポートのローマ字名と、クレジットカードのローマ字表記が違うと、外国のある国では、そのクレジットカードが使えないという事態になることもあるようです。
私のクレジットカードの名前は、「KAWADU(でぃー ゆー)」となっています。
私のパスポートは、もう数十年前に失効しています。
もう海外旅行をするつもりもありませんので、改めてパスポートを作る気は無いのですが、このクレジットカードの名前のままでは、海外では使えないことが出てきそうですね。今更クレジットカードの名前を変更するのも大変面倒ですので、このままにしておきますが、若い方で、海外旅行をしようと思っている方は、クレジットカードの表記とパスポートの表記には気を付けないとなりませんね。

さらに視覚障害者の場合は、かなを点字で習ったか墨字で習ったかによっても条件が違いますし、さらにスクリーンリーダーの読み上げと言う条件も加わります。
このスクリーンリーダーでは、組み込まれている音声合成エンジンによってもローマ字の読み方が違ってきます。
つまりVoiceOverとPC-Talkerでは、同じローマ字の記述でも、読みが違う場合があると言うことです。

メールアドレスで@から前にその方の名前がローマ字で書いてあるのに、スクリーンリーダーは変な読み方をしてしまうと言うことは皆さんも経験済みだと思います。

ここまで書いて、視覚障害者に取ってローマ字の記述はやはり複雑で難問だと言うことが私もつくづく感じています。

ところが、ここまでは、ローマ字の記述についての話です。

WindowsパソコンやiPad(iPhoneも含む)でローマ字入力で、日本語を入力する「ローマ字入力」はまた別の事になります。
またまた、ややこしいですね。
河津とパソコン上で漢字変換をするためには、パスポート式のローマ字で入力したのでは漢字変換してくれません。
キーボードから「kawadu(ディー ユー)」と入力しなければなりません。
これらのローマ字入力で、WindowsパソコンやiPadで日本語を入力するためには、それぞれのOSが使っている、「日本語変換システム(IME)」が定めている「ローマ字入力表」に順じなければなりません。
appleやMicrosoftのホームページには、それぞれの「ローマ字入力表」が載っています。次回からそれぞれのホームページに載っている「ローマ字入力表」を少し編集し直して書いておきます。
と言うのは、そのままではスクリーンリーダーでは大変読みにくいのです。


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