ショートカット、ショートカットキー、アクセスキーについて

【ショートカット、ショートカットキー、アクセスキーについて】

視覚障害者は、マウスが使えないのでパソコンの操作が遅いとか不便だと思われている方が多いようですが、このショートカット、ショートカットキー、アクセスキー(アクセラレーションキー)を駆使すれば、マウスを使うより、パソコンの操作が速くなる場合もあります。

●ショートカット

「ショートカット」と「ショートカットキー」の言葉を混同して一緒の意味に使う場合がありますので、この際区別するようにしましょう。

「ショートカット」は、複数の「命令」を1つに纏めて、実行を簡単にしたものを言います。
例としてはアプリケーションソフトを起動するスタートメニューの項目とか、メニューバーやリボンの中にある「コマンドメニュー」などや、深い階層にあるフォルダーを簡単に開く「ショートカット」などです。
スタートメニューにある「MyEdit」とか「MMMail2」などがアプリケーションの起動用のショートカットで、「ドキュメント」などがフォルダを直接開くショートカットです。
例えば、スタートメニューにある「MyEdit」のショートカットは次のような深い階層にある実行ファイルを開くものです。
"C:\Program Files (x86)\KSD\MyEdit\MyEdit.exe"

・ショートカットをデスクトップに作る
ショートカットは自分で作れます。
具体的な例として、PC-Talker7に付属の機能である「キーボードガイド」のショートカットを作ってみます。

1.次のパスのキーボードガイドの実行ファイルを選択します。
"C:\Program Files (x86)\KSD\アクセサリ\KeyGuide.exe"

2.KeyGuide.exeを選択しましたら[Application]キーを押します。

3.コンテキストメニューが開きますので[上下カーソル]キーで「送る N メニュー」を選択して[右カーソル]キーを押してサブメニューを出します。

4.[上下カーソル]キーで「デスクトップ (ショートカットを作成)」を選択して[Enter]キーを押します。
デスクトップに「KeyGuide.exe - ショートカット」が出来ます。

5.この「KeyGuide.exe - ショートカット」の名前を変更しておきます。
a.デスクトップの「KeyGuide.exe - ショートカット」を選択します。
デスクトップにフォーカスを移動するのには[Windows+D]キーが便利です。

b.[Application]キーを押してコンテキストメニューを出します。

c.[上下カーソル]キーで「名前の変更 M」を選択して[Enter]キーを押します。

d.キーボードから「KeyboardGuide」と入力して[Enter]キーを押します。

もしも、このデスクトップにある「KeyboardGuide」をスタートメニューに表示したい場合は次のようにします。
デスクトップの「KeyboardGuide」を選択して[Application]キーを押します。
[上下カーソル]キーで「スタート メニューに表示する U」を選択して[Enter]キーを押します。

●ショートカットキー

今までもこのDゼミ講座の中でも、色々な「ショートカットキー」を紹介してきましたが、この「ショートカットキー」は、パソコンのコマンド(命令)をキー操作だけで実行するキーのことを言います。
例えば、メニューバーの「編集 E」のプルダウンメニューの中にあるコピーコマンドをメニューバーに移動しないで、即実行する「ショートカットキー」が[Ctrl+C]キーです。(Ctrl+の[プラス]は[Ctrl]キーを押しながらと言う意味です。)

このようにショートカットキーは[Ctrl]、[Shift]、[Windows]や[Ctrl+Alt]、[Ctrl+Alt+Windows]キーなどの機能キーと英数字キーの同時押しに割り当てられています。
ですからショートカットキーの数には限度があります。
しかも、この「ショートカットキー」はWindowsをはじめとして各アプリケーションソフトが独自に設定しています。
このために、常駐しているソフトのショートカットキーと同じショートカットキーは使えない場合があります。
アプリケーションソフトの中には、使用者が自分でショートカットキーをコマンドに割り当てられることが出来るものもあります。
(MMEditor、Skypeなども自分で変更が出来ます)

Windows7のショートカットキーは以下の所にあります。
Windows 7 のショートカット キー | マイクロソフト アクセシビリティ
http://www.microsoft.com/ja-jp/enable/products/keyboard/windows7.aspx
PC-Talker7のショートカットキーは以下の所にあります。
"C:\Program Files (x86)\KSD\PCTalker\マニュアル\06 フルキーコマンド一覧.txt"
(AOKメニューからも開けます。)

・よく使うショートカットキー
[Alt+F4]キー:アクティブなアプリケーションソフトを終了する。
[Ctrl+A]キー:全て選択。
[Ctrl+C]キー:選択範囲をクリップボードにコピー。
[Ctrl+X]キー:選択範囲をカット、クリップボードにコピー。
[Ctrl+V]キー:クリップボードにコピーされたデーターをカーソル位置に貼り付ける。
[Windows+D]キー:デスクトップにフォーカスを移動する。
[Windows+E]キー:エクスプローラーを起動する。

各アプリケーションソフトのコマンドのショートカットキーは、それらのソフトのメニューバーやリボンのプルダウンメニューの各項目を読み上げた後に読み上げますので、忘れたらプルダウンメニューを読んで見て下さい。

●アクセスキー

英語版Windowsでは、項目名とかメニュー(もちろん英語)の頭文字とかアンダーラインが付いた文字を、キーボードから入力するとその項目やコマンドメニューにジャンプしたり実行したりする機能があります。
ところが日本語版Windowsでは、当然項目名やコマンドメニューは日本語です。
つまり英語の頭文字が無いためにこの便利な機能が使えません。
そこで日本語版Windowsでは、わざわざ日本語の項目名やメニューの後に英語版Windowsで書かれていた英語の項目名やコマンドメニューの頭文字を日本語名の後ろにアンダーラインを付けて書いてあります。
つまり、日本語版Windowsでも英語版Windowsの頭文字ジャンプ機能を使えるようにしてある訳です。
この頭文字やアンダーラインの付いた文字を「アクセスキー」と言います。
例えばメニューバーの「ファイル F」の[F]がそうです。

つまり、メニューバーの「編集 E」のプルダウンメニューを開くのは次のようにキー操作をします。
[Alt]キーを押して、メニューバーにフォーカスを移動してから[E]キーを押します。
「編集 E」のプルダウンメニューが開きます。
PC-Talker7はプルダウンメニューの一番上の項目を読み上げます。
このキー操作を、[Alt,E]キーと書きます。
または[Alt]キーを押しながら[E]キーを押せば、一度で「編集 E」のプルダウンメニューが開きます。
この操作を、[Alt+E]キーと書きます。

「編集 E」のプルダウンメニューの中に有る「コピー」と言う項目には次のようなアクセスキーとショートカットキーが書かれています。
「コピー C Ctrl+C」 この内[C]キーがアクセスキーです。
[Ctrl+C]キーがショートカットキーです。
ですから、アクセスキーでコピーコマンドを実行するのは次の用にします。
[Alt]キーを押して[E]キーを押して[C]キーを押します。
[Alt,E,C]キーと書きます。
または、[Alt+E,C]キーです。

ファイル名を付ける時に半角の英数文字で付けると便利だと前に書きましたが、ファイル名なども、頭文字がアクセスキーになっているためです。

これで、メニュー項目を、いちいち[カーソル]キーに手を移さなくても、ホームポジションからのキー操作だけで、メニュー選択が出来たりコマンドが実行出来ます。
ですからよく使うコマンドメニューは項目名の後に付いている英文字を覚えておくと便利です。
大抵は項目名の英単語の頭文字です。
例えば「編集 E」の[E]は「edit」の頭文字です。
「コピー」は「copy」の頭文字です。

※メニュー項目やダイアログボックスの項目名の後に書かれている「英文字」には絶対に注目です。


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