10.システム構成 その3
●SSD(ソリッドステートドライブ)。
今回の自作パソコンでは、Windows7になって使いやすくなったSSDを「速さ」にひかれて、システムドライブに使うことにします。
- SSDの特徴。
今まで使われていたストレージは、主にHDD(ハードディスク ドライブ)でした。
毎分7,200回転の高速で回っている、磁気ディスクから、データを読み書きしていました。
このために、HDDは衝撃に弱く、稼働している時には少しのショックでも故障します。
それに比べて、SSDはフラッシュメモリですので、稼働部分が無くて、衝撃による故障はほとんど有りません。
パソコンの拡張メモリなどに使っている、RAM(ランダムアクセスメモリ)は「揮発性メモリ」で、電力の供給が無くなると、メモリに有ったデータは消えてしまいます。
SSDに使われているフラッシュメモリは、「不揮発性メモリ」で、電力の供給が無くなっても、メモリに有るデータは、消えずに保持されています。
USBフラッシュメモリに、データーを入れて持ち運びが出来るのはこのためです。
SSDはフラッシュメモリですので、HDDと違って、重量も軽くなり、回転音も無く、振動も有りません。
また、消費電力も小さくて、発熱量も少ないので、ノートパソコンのストレージとしては最適です。
その内にノートパソコンのストレージは、SSDになってゆきそうですね。
デスクトップパソコンに使われる、SSDは、2.5インチHDDと同じ大きさに作られていて、パソコンの、2.5インチベイに取り付けが出来るようになっています。
外形寸法は約70mm(幅)×100mm(奥行き)×9.5mm(厚さ)、重量は80gです。
読み出し速度は、HDDより遙かに高速です。
ただし、欠点も有ります。
まず最大の欠点は、データの書き換え回数に制限が有るということです。
それと、書き込み速度は、読み取り速度程高速ではありません。
現在ではストレージとして使用するために、コントロールチップやキャッシュとして使用する、揮発性メモリを内蔵して、これらの問題を解決しているようです。
でも、Windows上で使用するためには、書き換えが頻繁に行なわれるデータは、HDDやRAMドライブ上に変更する等の工夫が必要なようです。
Windows7では、SSDをSSDとして認識して、ドライブのデフラグを自動で行なう設定などはオフになるようです。
これらのソフト上の設定は、Windows7をインストールするときに書きます。
数年前のSSDは、プチフリ(Windowsが少しの間フリーズする現象)が起こっていたようですが、これも書き込み速度が遅いのが原因ではないかと言われています。
現在では、ストレージとして開発されているSSDでは、ほとんど起こらないようです。
また、フラッシュメモリには、データの保存期間に限度があるようですが、これも、内蔵のコントローラやファームウェアで自動的に処理をしていて、実際の使用上では、気にしないでもよいようです。
もう一つの欠点は、HDDに比べてまだ容量単価が高いということです。
内蔵HDDは2TB(テラバイト)の容量があっても、1万円を切っていますが、最新のSSDは120GBで2万円以上します。
もう少し需要が多くなれば、値段はこれからどんどんと下がって来ると思われます。
SSDには、MLCタイプとSLCタイプが有ります。
SLCタイプは書き込み速度が速いのと書き換え回数の限度が多く耐久性に優れていますが、値段も高いので、サーバー向けなどに使われているようです。
MLCタイプはSLCタイプに比べて性能は落ちますが、扱い易いのと値段が割合に安価なので、一般のユーザーに広く使われています。
- 今度購入したSSD。
SSDのメーカーは、色々と有りますが、安定性においてIntel製が一番だとの評判ですが、価格は少し高いようです。
もう少しSSDを使いこなしていれば、他のメーカーで安いのが有ります。
型番:Intel SSD 510 SSDSC2MH120A2K5
このMLCタイプは2011年2月に発売されたばかりです。
まだ、購入には少し時期が早いかも知れませんが、SATA3の高速接続に対応しましたので、どうせ買うのなら高速の方が良いので思い切りました。
容量:120GB。
タイプ:MLC (マルチレベルセル)。
接続方式:SATA3 6GB。
読み取り速度:400MB/秒 (スペック値)。
書き込み速度:210MB/秒 (スペック値)。
付属品:3.5インチ用取り付けアダプター、SATA3用接続ケーブル、4ピン/SATA電源変換ケーブル、ネジ。
●HDD。
データ保存用として、SATA3接続の、500GBのHDDを購入しました。
型番:"Seagate Barracuda 7200.12 ST3500413AS 。
次は、いよいよ組み立てます。