11.マザーボードにCPUを取り付けます

マザーボードを、ケースに取り付ける前に行なっておくことがいくつか有ります。
●マザーボードを触ってみます。

間違った商品が届いていることは無いと思いますが、念のために、パッケージを開く前に「眼」を借りて、マザーボードと、CPUのパッケージに書いてある型番を読んでもらいます。
大丈夫、注文した型番でした。
新しいマザーボードですので、とりあえず触ってみないと分かりません。
前にも書きましたが、自分の静電気には十分気を付けます。
特に冬の乾燥している時には、気を付けます。

私は、何時も床のカーペットの上で、組み立てをします。
テーブルの上で、作業をしますと、小さなパーツ(特にネジ)を床の上に落としてしまうと、探すのが大変です。
ネジなどは、思わぬところに転がって行ってしまいます。
ネジはマザーボードの上に落ちたりしていますと、後で故障の原因にもなりますので、絶対に探し出しておかないとなりません。
床の上ですと、転がって落ちることはありません。
ネジ類は、浅い箱の蓋みたいな物に出しておくと良いかもしれません。

マザーボードを触る時は、一応掃除機を出して、周りを掃除することにしています。

次に、マザーボードと同じぐらいの大きさの段ボールを用意します。
マザーボードの基盤の裏には、リード線が棘みたいに沢山出ていますので、カーペットの上には直接置きません。
新しく届いたマザーボードの箱を開けます。
Asusのホームページからダウンロードしたマニュアルを、別のパソコンで開いて見ながら、箱の中身が全部揃っているかをチェックします。

新しいマザーボードを袋からそっと取り出します。
マザーボードには、細かいパーツが沢山付いていますので、何かが引っかかっているのを無理に引き出したりしますと、部品が取れてしまうこともありますので、注意して取り出します。

新しいパーツは、新しいパソコンの臭いがしますね。
この臭いは大好きなのですよ。

用意した段ボールの上にマザーボードを置きます。

まず、I/Oパネルのコネクタ類を探します。
マザーボードの縁を触ってゆきますと、ディスプレーを接続するコネクタやUSBコネクタ、オーディオのコネクタなどが集まっているところが有ります。
マザーボードの基盤から3cmぐらい高くなっていて、長さが12cmぐらいあるところです。

見つかりましたら、そのI/Oポートが向かって左側の上に来るような位置に、マザーボードを向けます。
I/Oコネクタ類の反対側、向かって右上側の橋からそっと中央の方に基盤の上を触って行きますと、2組の4本の拡張メモリを取り付けるスロットが有ります。
長さは15cmぐらいあります。

その拡張メモリスロットとI/Oコネクタとの間に、CPUソケットが有ります。
はじめは、プラスチックのカバーが付いていますので、触っても大丈夫です。
I/OコネクタとCPUソケットの下の方に、PCIボードを取り付ける拡張スロットが有ります。
長さは何種類かありますが、一番長いのは12cmぐらいあります。
拡張メモリスロットの下の方には、24ピンの大きな電源コネクタが有ります。
そのほかに、マザーボードの基盤の上には、細かな部品やコネクタ類が沢山付いていますが、あまり手で触らないようにします。

●CPUを触ります
CPUのパッケージは、10cm角ぐらいの箱です。
中身はディテールのCPUクーラーが入っています。
肝心のCPUは、箱の側面にプラスチックの薄い小さなケースに入って、付いています。
上に引き出しますと、ケースごと取れます。
このケースを蓋を開けるように開きますと、中からCPUが出てきます。
CPUは側面の縁を、指で挟むようにして持ちます。
上下の面を軽く触ると、片方の面は、よく磨かれた「ツルツル」の面です。
もう片方の面は、「ザラザラ」しています。
このザラザラの面は触らないようにします。
このザラザラの面がCPUソケットにはまるところです。
確認したら、元のケースにしまっておきます。
大事なパーツですので、その辺にむき出しで置いておかないようにします。

●マザーボードにCPUを取り付けます。
マザーボードのCPUソケットのところを、詳しく触ってみます。
CPUソケットの中央の部分は、CPUの大きさぐらいに、少し盛り上がって、プラスチックのカバーが付いています。
その周囲に5mmぐらいの幅でCPUを固定する枠があります。
先ほどのマザーボードの向きでは、CPUソケットの下側になりますが、1mmぐらいの鋼鉄製の針金があります。
左側の方が少し曲がって出っ張っています。
この針金は、CPUをCPUソケットに固定する枠を止める、スプリングの役目をしています。
左側の、少し曲がって出っ張っているところに指をかけて、少し基盤の方に押し下げながら、手前に引くと、ソケットから外れて、右の端を支点にして、上の方に持ち上がります。
この状態で、CPUの固定枠も、左側を支点にして、上に開きます。
プラスチックのカバーも一緒に持ち上がりますので、中央を押しますと、枠から外れます。
このカバーはマザーボードの保証書みたいな物で、これを無くすと保証が受けられないようですので、大切に保管します。

CPUソケットの中央は、ざらざらしていて、CPUがはまるところですので、触らないようにします。

この状態でCPUをセットしますが、CPUの向きを間違えて、固定してしまいますと、CPUが壊れます。
マザーボードとCPUの両方が使えなくなりますので、大変なことになります。

「眼」が見えれば、CPUとCPUソケットの両方に、向きを示す目印などが付いているようですので間違えることは無いようです。

「眼」無しで行う場合は、次の様にします。

少し細かな作業ですので、慎重に行ないます。

まず、CPUソケットのカバーを上に持ち上げます。
そのカバーが収まるところ、つまりCPUソケットの上面の周りを指で触ってゆきますと、1mmぐらいの出っ張りが見つかります。
点字の点ぐらいの大きさです。
見つかりましたら、その反対側にもありますので、確認します。
今度のLGA1155規格のソケットは、この出っ張りを見つけるのが簡単にできる様です。
以前のLGA775ソケットは、この出っ張りを触覚で見つけるのが大変でした。

今度はCPUを取り出して、縁を指で触ってゆきますと、先ほどの出っ張りが、はまるくらいの、欠けコミガありますので、探します。
見つかりましたら、その反対側にも欠けこみがありますので確認します。
この欠けこみをソケットの、出っ張りに合わせます。
ソケットの出っ張りを指で確認しながら、CPUの「ツルツル」の面を上にして、そっとソケットの上に置きます。
CPUはそっとソケットの上に置くだけで、上から押し込んだりはしません。

もう一度、出っ張りが、きちんと欠けこみにはまっているかどうかを確認します。
はまっていないとCPUがぐらぐらしています。
固定枠を閉じます。
CPUのツルツルの面は触っても大丈夫ですので、枠の中にきちんと収まっているかどうかを指で確認します。

もし不安であれば、「眼」を借りて確認してもらいます。

きちんとセットされていることが確認されましたら、一番最初に外した、針金を、下ろします。
端の曲がっているところを、基盤の方に押し下げて、CPUの方に少し押して、ソケットのノッチに引っかけます。
針金はスプリングになっていますので、押し下げてノッチにはめ込むのには、少し力をかけます。

最後に、CPUは固定枠から1mmぐらい出っ張っていますので、指で触って、出っ張りが均等であるかどうかを確かめます。

これで、CPUがマザーボードにセットされました。

未だに失敗したことはありませんので、慎重に行えば、大丈夫だと思います。
でも、初めての自作の時は、眼の見える方と一緒に行なうことを勧めます。


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