13.CPUクーラーを取り付けます

CPUクーラーは、パソコンにとってかなり重要なパーツです。
CPUは沢山の仕事をすればするほど、多くの熱を出します。
その熱をCPUクーラーで冷やしてやらないと、CPUが暴走して、壊れるようです。
新しくCPUを買いますと、CPUクーラーは付属しています。
でも、これは、ディテールクーラーと言われて、冷却能力が低くファンの騒音も大きいようです。
そこで冷却能力が高く、騒音も小さなCPUクーラーが沢山市販されています。
でも、どれでも使えるという訳では無くて、そのCPUソケットの規格に合わないと取り付けられません。
また、CPUクーラーは、かなり大きい物ですので、ケースの空いている空間によって、他のパーツにぶつかって取り付けが出来ない場合も有ります。
この、Silver Stoneのケースは、CPUの上に5.2インチベイがありますので、高さが7cm以下でないと取り付けが出来ません。
今回は、あまり冷却能力は高くは無いようですが、前回も使っていて慣れている、SHURIKEN Revision B の、Lga1155対応の物を使うことにします。
これは、ディテールのクーラーと同じ、「プッシュ ピン方式」による取り付け方法です。
CPUクーラーは、いろいろな取り付け方法がありますが、慣れるとこの方法が、視覚障害者にとっては、一番簡単なようです。

まず、マザーボード基盤のCPUソケットの四隅から少し離れた位置に、穴が4つあいていますので、指で探して、確認しておきます。

●CPUクーラーを触ります。
このCPUクーラーは、高さが64mmと低いので、このケースにも収まります。
上面には10cm角のファンが付いています。
このファンは他の10cm角のファンと交換もできます。
底面のCPUに当たるところは、パッケージから出した直後には、ビニールのシートが貼られています。
このシートを剥がしますと、CPUと同じ、よく磨かれた「ツルツル」の面が出てきます。
この面がCPUと合わさります。
四隅には、4本の棒みたいな物が、ぐらぐらしながら付いています。
これが、CPUクーラーをマザーボードの基盤に固定するピンです。
初期の状態で、すぐに取り付けが出来る状態ですので、回したりしないでおきます。

CPUとCPUクーラーが当たる面は、良く磨かれた平らな面で、熱の伝導が良いようになっていますが、目に見えない傷や空気の層が有りますと、熱の伝導が悪くなりますので、この間にグリスを塗って、熱伝導をよくします。
このグリスも種類によって熱伝導の良いのと悪いのがあるようです。
最近では、シート状になっている物も有ります。
グリスの塗布が、うまく出来ない場合はこのシート状の物を使うと作業が簡単なようです。
私は、注射器状の容器に入ったシルバーグリスを持っていますので、今回もこれを使うことにします。

●CPUクーラーを取り付けます。
I/Oパネルが左上にある位置に基盤を向けます。
CPUクーラーを取り付ける穴を手で触って確認しておきます。
CPUクーラーのファンのケーブルをほどいて長さを調べておきます。
このファンのコネクタを差すコネクタが基盤の上にありますので、位置を確かめます。
コネクタの位置がわからなければ「眼」を借りて探してもらいます。
コネクタの名称は、小さな字で基盤の上に書いて有るようです。
このマザーボードのCPUファンを取り付けるコネクタは、CPUソケットの左下の方のPCI拡張スロットの上に、4ピンのコネクタがあります。
2つ並んで有りますのでどちらがCPUファン用か、見てもらいます。
CPUクーラーを取り付けた向きによっては、このファンケーブルが、基盤のファンコネクタに届かないことがありますので、CPUファンの取り付けの向きは必ずグリスを塗る前に、確認します。
また、CPUクーラーが、マザーボードの基盤に付いているパーツに当たって、干渉することも有るので、これも考慮に入れて向きを確定します。

CPUとCPUクーラーの滑らかな面は、指で触っていますので、汗や汚れが付いている可能性もありますので、エタノールを、カット綿に少し浸して、CPUとCPUクーラーの両面を、良く拭いておきます。

次に、CPUソケットに取り付けられた、CPUの滑らかな面に熱伝導を良くするための、グリスを塗ります。
本当は、CPUの面に、ヘラなどで薄く伸ばして塗るのが良いようですが、眼が見えないと、これは至難の技です。
そこで、webで見つけた次の方法を使います。
注射器状のグリス容器から、CPUの中央あたりに、コメ粒の大きさぐらいに、グリスを出します。
この上から、CPUクーラーの滑らかな面を当てて、押しつけますと、グリスが、CPUとCPUクーラーの間に、薄く均等に、伸ばされます。

うまく伸びたかどうかを確かめるために、CPUクーラーを持ち上げますと、間に空気が、入ってしまい、熱の伝導が悪くなり、せっかく塗ったグリスが無駄になります。

そのままCPUクーラーを軽く片手で押しつけながら、ぐらぐら動いている四隅のピンを、もう片方のてで、基盤の穴に当てます。
4本とも穴の位置にあてがいましたら、ピンの上にある1cmぐらいの丸い平らなところを、基盤の方に押し下げます。
ピンの先が基盤の穴から基盤の裏に出て、自動的に開いて固定する仕組みですので、基盤を段ボールから少し持ち上げて、行なうと良いと思います。
強く押しますと、パチッと音がしてピンが基盤に固定されます。
必ず音の出るまで、ピンを力強く押し下げます。

今度は対角線上のピンを同じように押し下げます。
パチッと音がっして固定されます。
残りの2本も同じように固定します。

この時、クーラーの放熱用のフィンで、手を切らないように注意してください。
CPUクーラーを動かして見て、びくともしなければOKです。
これで、しっかりとCPUクーラーが、固定されました。

CPUクーラーのファンケーブルをCPU4ピンコネクタに挿しておきます。

これで、マザーボードをケースに取り付ける準備が出来ました。


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