Kzemi講座28:パソコンの基本構成について

パソコンを構成している要素の主なものについて、簡単に書いておきます。
1.CPU シーピーユー

Central Processing Unit の略語で、「中央演算処理装置」と言い、パソコンの心臓です。形は、指先に乗るくらいのICチップになっています。メーカーは何社かありますが、インテル社が多くのシェアーを占めています。
機能は、0と1に変換されたデータを、RAMから読み込んで、演算してRAMに結果を書き出します。
演算の処理速度は、Hz(ヘルツ)で表し、クロックなどと言われています。もちろん数値が高いほど、処理能力が速くなります。
値段は、2万円から20万円近くまでと処理の能力によってかなりの差があります。皆さんのノートパソコンには、インテル社の、Celeron(R) M とかPentium(R) Mなどと言うCPUがついているはずです。

2.RAM ラム

Random Access Memoryの略語で、半導体素子を利用した記憶装置です。内蔵記憶装置とかメインメモリとか呼ばれています。
パソコンの電源を入れると、外部記憶装置からパソコンを動かすのに必要なシステムの1部をロード(読み込み)します。このために、パソコンは電源を入れてから使えるようになるまで、何十秒から数分の時間がかかります。
また、アプリケーションソフトなどを起動したときにも、そのソフトを使うためのシステムの1部をもロードします。つまり、パソコンを操作するための作業場です。
このRAMはパソコンの電源を切ると、記憶していたデータは無くなります。そのため、Windowsを終了して電源を切るときに、無くなってはいけないシステムのデータを、外部記憶装置にセーブ(書込)します。そのために、パソコンはWindowsを終了してから電源が切れるまでに時間がかかります。
また、書いた文章などを残しておきたい場合は、やはり外部記憶装置にセーブしておかないとなりません。
皆さんのパソコンには、512MBの容量のRAMがついているはずです。一般の人よりもスクリーンリーダーを使う視覚障害者は、少し多めの容量のRAMが必要になります。

3.記憶装置

(1) HDD ハードディスクドライブ
外部記憶装置の代表的なもので、現在ではほとんどのパソコンの主要記憶装置です。磁気塗料を塗った円盤が、モータで高速に回転している機械です。その円盤に、基本ソフトのWindowsや、いろいろなソフトがインストールされています。また、文字や音楽、画像などのデータも保存されています。
ハードディスクはパソコンの電源を切っても中のデータは消えません。ですから、RAMで作業した結果などはここに保存しておきます。現在のノートパソコンでは、30GBから100GBぐらいの容量のハードディスクが付いています。

(2)CDドライブ 
ソフトが入ったCD-ROMや、音楽CD、DVDなどからデータを読み取る装置です。また、CD-Rなどのメディアに、データを書き込むことも出来ます。最近では、DVDに書き込が出来るドライブが付いているパソコンも多くなりました。

(3)FDドライブ
フロッピーディスクドライブ。もう、過去の記憶装置ですね。記憶容量が1.44MBしか無いので、使われなくなるのも仕方がありませんね。現在のノートパソコンでは、付いている機種を探すのが大変になりました。

4.インターフェース 

パソコンに命令を伝える装置や、パソコンが仕事をした結果を分かるようにする装置のことを言います。

(1)キーボード 
タイプライターからヒントを得たパソコンに命令を与える装置です。現在のパソコンには必ず付いています。
余談ですが、昔はコンピュータに命令を与えるものとして、穴のあいた紙のテープを使っていました。この紙のテープに、コンピュータのプログラムを見ながら、点字タイプライターみたいな道具で穴を開けるキーパンチャーと言う職業がありました。主に女性の仕事でしたが、職業病として手首の腱鞘炎になり、鍼灸師のよきお得意さまでした。入力装置がキーボードになってから、この職業は無くなりました。入力インターフェースはどんどんと変化してゆきます。そのうち、マウスが入力インターフェースの主流になるかも知れません。

(2)ディスプレー 
パソコンのした仕事の結果を人間に分かるようにする出力装置です。テレビからヒントを得ています。
現在は、ほとんどが液晶ディスプレーになっています。視覚障害者が使っている、点字が出てくる「ピンディスプレー」もこの出力装置です。

5.ソフト

パソコンは、上に書いたいろいろな装置があってもソフトが無いと動作しません。まず、この装置をコントロールする「OS」(オペレーションシステム)と言う基本ソフトが必要です。現在は、Microsoft社のWindowsがパソコンの90パーセントで使われています。
このほかに、文章を書くソフトとかメールを送受信するソフト、ホームページを閲覧するソフト、音楽を聴くソフトなど自分が使いたいアプリケーションソフトを購入して、ハードディスクにインストールしておいて、必要に応じて起動して使います。
ソフトとは、パソコンに命令を与える手順を書いたプログラムが書かれたものです。1つのソフトを完成するためには、非常に多くの時間とコストが必要です。

主な構成要素だけ書きましたが、この他にもいろいろな部品でパソコンは複雑に作られています。そして、どんどんと進化しています。衝撃には弱い機械ですので、乱暴に取り扱わないようにしましょう。

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