ご要望が多かったので、「E-Typist」を視覚障害者が使用し易いように設定する方法を書きます。
E-Typistはcannon製のスキャナにはバンドル(おまけソフト)されて居ますが機能に制限がありますので、アップデート版を購入して正規版にアップデートしてください。
E-Typistをインストールした直後では、「メニューバー」のプルダウンメニューをスクリーンリーダーは読み上げませんので、次の操作をする必要があります。
1.マイコンピューターを起動します。
2.E-Typistをインストールしたホルダを開きます。
3.miswe.exeを選択して[Enter]キーを押します。
4.「メニューアイコンの変更」「OK」とメッセージが出ますので[Enter]キーを押します。
これでプルダウンメニューを読み上げるようになります。
miswe.exeのある場所のパスは、インストール時にフォルダを変更しなければ、次のようになります。
C:\Program Files\eTypist10\miswe.exe
(パスについては講座14を参考にして下さい)この操作は一度だけ行なえば結構です。
これからの説明は E-Typistのバージョンは10.3を使用し、スキャナはエプソンGT-7400Uを使います。
1.スキャナのドライバーがインストールされていて、スキャナが正常に動作する事を確認して下さい。
2.E-Typistを起動します。
3.[Alt]キーを押してメニューバーの「ファイル(F)」を選択して[下カーソル]キーで「スキャナの選択」に行き[Enter]キーを押します。
4.接続されているスキャナのリストが表示されていますので[Tab]キーを押して「リスト」項目にゆきます。
5.[上下カーソル]キーで、スキャナの型番を選択します。
私の場合は、「EPSON GT-7400」を選択しました。
6.[Tab]キーを押して「スキャナメーカーのTwainインターフェースを使用しない」に行き[Space]キーでチェックを入れます。
7.[Tab]キーで「OK」に行き[Enter]キーを押します。
1.すきゃなのスキャン方法をOCR用に設定します。
2.[Alt]キーを押してメニューバーの「ファイル(F)」で[下カーソル]キーで「スキャナから読み込み」を選択して[Enter]キーを押します。
3.「スキャンパネル」が開きますので[Tab]キーで項目を移動しながら次のように設定して下さい。
・スキャン方式(&M) 通常スキャン
・スキャンタイプ(&T) モノクロ
・解像度(&DPI) 300
・濃度(&N) 自動
4.[Tab]キーで「終了」まで行き[Enter]キーを押します。
ダイアログをキーで操作する方法は、障碍者部会のホームページの「お役立ち情報」の「マウス無しで設定ダイアログ 」を参照して下さい。
http://www.ivh-jp.org/~disabled/usefulinfo
なお、PC-Talkerでは、一部の項目リストを読み上げない場合があります。
1.E-Typistを起動します。
2.[Alt]キーを押して[右カーソル]キーでメニューバーの「ツール(T)」に行きます。
3.[下カーソル]キーで「操作設定(O)」を選択して[Enter]キーを押します。
4.設定のダイアログが出ます。
5.「連続自動処理」のタブページの各項目は次のように設定します。項目の移動は[Tab]キーで行ないます。
---
・連続処理のラジオボタン スキャナ から
・連続処理のラジオボタン 認識 まで
・連続自動処理開始時に、この操作パネルを表示する(&H) チェック無し
---
6.[Ctrl+Tab]キーで次のタブページの「スキャナ」に移動します。
---
・画像読み込み 自動
・ADF連続読み込み(&F) チェック無し
・画像名(&G): スキャナ
・画像回転 用紙方向の自動判定
・画像の微小傾き補正 全体の補正
・表示縮尺(&X): 自動
・ノイズ除去(&C): 自動
---
7.[Ctrl+Tab]キーで「ファイル読込」のページに移動します。
---
・画像色(&M): 白黒
・DPI(&P): 300
・画像回転 用紙方向の自動判定(&S)
・画像の微小傾き補正 全体の補正(&T)
・表示縮尺(&X):自動
・ノイズ除去(&C):自動
・文字認識に最適な画像に拡大する(&E): チェック
・デジカメ補正処理(&D): チェック無し
---
8.[Ctrl+Tab]キーで「画面読込」のページに移動します。
---
・画像読み込み処理:画像として読み込み画像ウィンドウに表示(&S)
・文字認識に最適な画像に拡大する(&E) チェック
---
9.[Ctrl+Tab]キーで「レイアウト」のページに移動します。
---
・レイアウト解析 自動レイアウト解析(&K)
・認識言語の日英自動設定(&L) チェック無し
・「字下り」でブロックを区切る(&B) チェック無し
---
10.[Ctrl+Tab]キーで「認識」のページに移動します。
---
・ルビ認識文字種(&K): かな
・ブロック改行時、行末ハイフン削除(&H) チェック無し
・図領域内の文字は認識しない(&D) チェック無し
・誤認識解析を行う(&L) チェック無し
・テキストを画像ウィンドウに表示する(&O) チェック無し
・レイアウト状態を残す(&T) チェック
---
11.[Ctrl+Tab]キーで「ファイル保存」のページに移動します。
---
・保存処理 手動(&M)
・自動保存フォルダ
C:\Documents and Settings\masana\My Documents\e.Typist User Data
(masanaの所は各ユーザーで違います、また自分で保存場所を変更出来ます。)[Tab]キーで「OK」に行き[Enter]キーを押してダイアログを閉じます。
---
操作方法は簡単です。
1.E-Typistを起動します。
2.OCR(文字認識)したい原稿を、文字のある方を下にしてスキャナのガラス面に置きます。文字は縦方向でも横方向でも構いません。でも、なるべく斜めには置かないようにした方が良いと思います。
3.スキャナの蓋を閉めます。厚い本などをスキャンする場合は、蓋はしなくても構いません。
4.[F4]キーを押します。([F4]キーはメニューバーの「文字認識(R)」の「連続自動処理」のショートカットです。)
5.スキャナから「ヂー」と言う音がしてスキャンが始まります。
6.「ヂー」と言う音が終わりますと自動で文字認識が始まります。しばらくしますと、パソコンからチャイム音が聞こえて文字認識が終わった事を知らせます。
7.[Alt]キーを押してメニューバーの「ツール(T)」に行き、[下カーソル]キーで「認識結果の読み上げ(A)」を選択して[Enter]キーを押します。ショートカットキーは[Alt],[T],[A]です。
8.文字が認識されていれば、音声で認識結果を読み上げます。
9.読み上げを停止するのは、同じく[Alt],[T],[A]です。
1.E-Typistを終了しますと「認識結果を保存しますか?」とメッセージが出ますので「はい」を選択し[Enter]キーを押します。
2.ファイル保存のダイアログが出ますので、任意のファイル名を入力して[Tab]キーを押して「保存」に行き[Enter]キーを押します。
3.設定してあるホルダに保存されます。今回の設定では
C:\Documents and Settings\masana\My Documents\e.Typist User Data
になります。スタートメニューから「マイドキュメント」を選択して[Enter]キーを押しますと出てきます。この連続自動処理は連続して100枚まで出来ます。