2-1 数値、日付の表示形式を変更する

基礎編でも書きましたが、ExcelのCellに入力できるデータは、数値、文字列、数式などがあります。
Excelでは、Cellの表示形式は、初期値では「標準」に設定されています。この「標準」と言う表示形式は、入力される文字の種類によってデータの種類が自動的にかわります。
ExcelのCellに、半角の以下の文字を入力するとそのデータは数値として扱われます。
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 + - ( ) , / $ % . E e
これ以外の文字が含まれる場合は、文字列として扱われます。
Excelの数値の有効桁数は15桁までです。数値は、Cellに右詰めで表示され、文字列は、Cellに左詰めで表示されますが、視覚障害者には判断が出来ません。

数値の表示形式はいろいろな種類に変更ができます。以下に、変更の方法と、主な表示形式の説明をしておきます。これから説明する「表示形式の変更」はデータ入力の有無にかかわらず、範囲選択したCellに対しても有効です。

1.[Alt]キーを押してメニューバーの「書式(O)」を選択して、[下カーソル]キーでプルダウンメニューを出します。

2.[上下カーソル]キーで「セル(E)」を選択して[Enter]キーを押します。

3.Cellの書式設定のダイアログが開きます。
(ここまでの操作は[Ctrl+1]のショートカットキーでできます)

4.「表示形式」のタブが開かれていると思われます。もし他のタブでしたら、[Ctrl+Tab]キーを押して「表示形式」のタブに移動します。

5.[Tab]キーを一度押すと「分類」のリストに行きます。

6.次の形式リストが[上下カーソル]キーで選択できます。
「標準」、「数値」、「通貨」、「会計」、「日付」、「時刻」、「パーセンテージ」、「分数」、「指数」、「文字列」、「その他」、「ユーザー定義」、通常は一番上の「標準」が選ばれています。

7.[上下カーソル]キーで形式が選択できます。
主な形式を説明しておきます。

[数値]

「1234」と入力されたデータについて説明します。

1.「分類」のリストから[上下カーソル]キーで「数値」を選択します。

2.[Tab]キーを1度押します。「小数点以下の桁数(D):」の項目が初期値では[0]になっています。[上下カーソル]キーで小数点以下に何桁まで表示するかを選択します。[1]を選択すると実際のCellの表示は「1234.0」となり、[2]を選択すると「1234.00」となります。

3.もう1度[Tab]キーを押します。「桁区切り(,)を使用する(U)」の項目にチェックを入れると、3桁毎に[,](コンマ)で区切られ、1と2の間にコンマが入り、実際のCellの表示は[1,234.00]となります。

4.[Tab]キーを押して「OK」まで行き[Enter]キーを押します。

[通貨]

金額を入力するCellはこの表示形式にしておきます。
「1234」と入力されたデータについて説明します。

1.「分類」のリストから[上下カーソル]キーで「通貨」を選択します。

2.[Tab]キーを1度押します。「小数点以下の桁数(D):」の項目が初期値では[0]になっています。
[上下カーソル]キーで小数点以下に何桁まで表示するかを選択します。[1]を選択すると、実際のCellの表示は「1234.0」となり、[2]を選択すると「1234.00」となります。

3.[Tab]キーを1度押します。「記号(S):」の項目で、金額の前に付ける[\]や[$]などの記号を選択できます。[なし]を選択すると、金額の前に記号は付きません。小数点以下の桁数で[2]を選択し、記号で[\]を選択すると、実際のCellの表示は「\1,234.00」となります。

4.[Tab]キーで「OK」まで行き[Enter]キーを押します。

[日付]

Excelは日時のデータはシリアル(Serial=連続的な)値といわれる数値として持っていて、その見た目を変えて「平成19年6月30日」「2007/6/30」といった表示を行っています。このシリアル値は、1900年1月1日を[1]として今日までを通し番号で管理しているので、2007年6月30日は[39263]となります。このシリアル値を持っているため、Excelでは日数や時間の計算ができるのです。
Cellに入力するときに、「平成19年6月30日」「2007/6/30」「07-6-30」と入力すると自動的に表示形式は日付となります。また年を省略して「6/30」のように月日だけを入力すると、自動的に現在の年が付加されます。これらすべてのシリアル値は[39263]です。

表示形式を変更する方法を説明します。

1.「分類」のリストから[上下カーソル]キーで「日付」を選択します。

2.[Tab]キーを1度押します。「種類」で[上下カーソル]キーで、表示形式を選択します。
2001/3/14 年月日の区切りが[/]スラッシュになっています。
2001年3月14日 年月日の区切りが、漢字で「年」「月」「日」になっています。
H13.3.14 和暦表示で、明治は[M]、大正は[T]、昭和は[S]、平成は[H]で表します。
平成13年3月14日 和暦、年月日とも漢字で表します。
その他にも表示形式の種類はあります。

3.[Tab]キーを一度押します。「国、地域」は、[日本語]を選択しておきます。

4.[Tab]キーで「OK」まで行き[Enter]キーを押します。
実際のCellの表示が、選択した表示形式になります。
[1234]を日付形式にすると1903/5/18になります。これは、1900年1月1日から1234日目の日は、1903年5月18日だと言うことです。

ショートカットキー
[Ctrl+1]キー:Cellの書式設定のダイアログを表示する。
[Ctrl+Shift+1]:桁区切りの表示形式を設定する。
[Ctrl+Shift+3]:[日付] 表示形式 (yyyy/m/d) を設定する。
[Ctrl+Shift+4]:[通貨] 表示形式 (\-1,234) を設定する。
[Ctrl+Shift+5]:[パーセンテージ] 表示形式 (小数点以下の桁数 0) を設定する。


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