2日目

■ 文章の編集の基本

MyEditの画面には「カーソル」が表示されています。
この「カーソル」は、文字を書いたり文字を消したりすることの出来る「位置」を示しています。
画面上のカーソルの「位置」は、文字の高さと同じ縦の棒が点滅していたり1文字全体が反転表示されたりして示されています。
画面の見えない視覚障害者はこのカーソルの位置をどのようにして知るのでしょうか?
MyEditでは[F9]キーを押しますと「158の31」と読み上げます。
これが現在のカーソルの位置です。
初めに読み上げた数字は文頭からの行数を表しています。
後に読み上げた数字は、桁数を表しています。
桁数とは、1行の左端から何文字目かのことです。
通常の設定では、1行が全角文字で40文字になっているはずです。

次に文章の編集に使う基本的なキーを書いておきます。

[Back Space]キー:カーソル位置の一つ前の文字を削除します。
[Del]キー:カーソルの位置の文字を削除します。
[Enter]キー:カーソルが行頭にある場合は、その行の上に「空行」を挿入します。
カーソルが行末にある場合は、その行の下に「空行」を挿入します。
カーソルが行の途中にある場合は、その行をカーソル位置で分割して2行にします。

便利なヒント
2行を1行に連結するのは、上の行の行末の「改行」を[Del]キーで削除します。
または、行頭で[Back Space]キーを押して上の行の行末の「改行」を削除します。
MyEditは行末にある改行を、「改行 右端」と読みます。


■ カーソルの移動方法

文章の編集を自由自在に行なうのには、このカーソルを自分の思ったところに素早く移動出来るようになる事が大切です。
このカーソルの移動には、[上下左右カーソル]キー、[Home]キー、[End]キー、[Page Up]キー、[Page Down]キーなどのキーを使います。
ノートパソコンでは、[Home]、[End]、[Page Up]、[Page Down]キーが独立してない場合があります。

その時は通常は以下のキーが割り当てられています。

[Home]キー:[Fn+左カーソル]キー。
[End]キー:[Fn+右カーソル]キー。
[Page Up]キー:[Fn+上カーソル]キー。
[Page Down]キー:[Fn+下カーソル]キー。
(Fn+と言う記述は[Fn]キーを押しながら+の後に書いてあるキーをトンと押すことを意味しています)。
各カーソルキーの機能は次の通りです。
[左カーソル]キー:カーソルを一つ左の桁に移動します。
PC-Talkerは、カーソルが移動した文字を読み上げます。
カーソルが行頭にあった場合は上の行の行末に移動します。
Pc-Talkerは「ピッピッ」と言った後に行頭にある文字を読み上げます。
[右カーソル]キー:カーソルを一つ右の桁に移動します。
PC-Talkerはカーソルが移動した文字を読み上げます。
カーソルが行末にあった場合は、次の行の行頭に移動します。
PC-Talkerは「ピッピッ」と言った後にその文字を読み上げます。
改行マークがある場合は「改行」と読み上げます。
[上カーソル]キー:カーソルを1行上の行に移動します。
移動した行でも桁位置は変わりません。
PC-Talkerは移動したカーソルの桁位置から行末までを読み上げます。
[下カーソル]キー:カーソルを1行下の行に移動します。
移動した行でも桁位置は変わりません。
PC-Talkerは移動したカーソルの桁位置から行末までを読み上げます。
[Home]キー:カーソルはその行の行頭に移動します。
PC-talkerは「行頭」と読み上げたあとにその文字を読み上げます。
[Ctrl+Home]:カーソルを文章の先頭に移動します。
PC-Talkerは「トップポジション1の1」と読んだ後にその文字を読み上げます。
[End]キー:カーソルを行末に移動します。
PC-Talkerは、行末と読み上げた後に行末の文字を読み上げます。
行末の文字が改行マークの場合は「改行」と読みます。
[Ctrl+End]キー:文章の文末にカーソルを移動します。
PC-talkerは「ラストポジション」と読んだ後に行番号と桁位置とその文字を読み上げます。
[Page Up]キー:カーソルを20行上に移動します。
PC-Talkerは「バック」と読み上げた後に、移動した行の行番号と桁位置とカーソル位置の文字を読み上げます。
[Page Down]キー:カーソルを20行下の行に移動します。
桁位置は変わりません。
PC-Talkerは「ネクスト」と読み上げた後にその行番号と桁位置とカーソル位置の文字を読み上げます。

■ 範囲選択の仕方

文章の1部または全部を削除したりコピーしたり移動したりするためには、その文章の部分を範囲選択する必要があります。
範囲選択するのには、範囲選択したい文字にカーソルを移動してから、[Shift]キーを押しながら「カーソル」キーを使って行ないます。

1.文字単位で範囲選択をするのには、範囲選択を開始したい文字にカーソルを移動して[Shift]キーを押しながら[右カーソル]キーを押してゆき、範囲選択を終了したい文字まで行き[Shift]キーを離します。
範囲選択を解除するのにはカーソルキーのどれかを押します。
PC-Talkerは「範囲 クリアー」と言います。

2.行単位で範囲選択をするのには、[Shift]キーを押しながら[下カーソル]キーを押して行き、範囲選択したい行の一つ下の行まで行き[Shift]キーを離します。
(最後に読み上げた行は範囲選択されていませんので、注意して下さい)。

3.カーソルの移動を使った便利な範囲選択。
[Shift+End]キー:カーソル位置から行末までを範囲選択する。
[Shift+Home]キー:カーソルの1つ前の文字から行頭までを範囲選択する。
[Shift+Ctrl+End]キー:カーソル位置から文末までを範囲選択する。
[Shift+Ctrl+Home]キー:カーソルの1つ前の文字から文頭までを範囲選択する。
[Ctrl+A]キー:文章全体を範囲選択する。

■ コピー、カットと貼り付け

文章の1部や全体をコピーするのには次のようにします。

1.コピーしたい文章の部分を範囲選択します。

2.[Alt]キーを押してメニューバーに行き[右カーソル]キーで「編集(E)」を選択します。

3.[下カーソル]キーでプルダウンメニューを出して、「コピー(C) Ctrl+C」を選択して[Enter]キーを押します。 範囲選択された部分がクリップボードにコピーされます。 (クリップボードとはパソコンのメモリの一部にあります)。 PC-Talkerはコピーした範囲の容量(バイト数)を読み上げます。 また、設定で「クリップボードを自動的に読み上げる(&C)」にチェックが入っていれば、クリップボードにコピーされた文字も読み上げます。

4.このクリップボードにコピーされた範囲選択は、いろいろな箇所に貼り付けが出来ます。

5.カーソルキーを使って貼り付けをしたい場所へカーソルを移動します。

6.[Alt]キーを押してメニューバーの「編集(E)」を選択して[下カーソル]キーでプルダウンメニューの「貼り付け(P) Ctrl+V」を選択して[Enter]キーを押します。 そのカーソル位置にクリップボードの内容が貼り付けられます。

便利なヒント
コピーした場合はクリップボードの内容は何回でも貼り付けが出来ます。
ただし、クリップボードの内容は最後にコピーしたものです。
つまり、新しくコピーを実行すると前にコピーした内容は消えます。
ショートカット

[Ctrl+C]キー:選択範囲をクリップボードにコピーする。
[Ctrl+V]キー:カーソル位置にクリップボードの内容を貼り付る。
このショートカットキーは大変便利にWindows上で使えますので覚えておくと良いと思います。

範囲選択した内容を切り取って他の場所に貼り付けるには次のようにします。

1.[Shift+カーソルキー]で文章の部分を範囲選択します。

2.[Alt]キーを押してメニューバーの「編集(E)」を選択して[下カーソル]キーでプルダウンメニューの「切り取り(T) Ctrl+X」を選択して[Enter]キーを押します。

3.選択範囲が画面から消えて、選択範囲がクリップボードにコピーされます。

4.選択範囲を移動する場所にカーソルを移動します。

5.[Alt]キーを押してメニューバーの「編集(E)」を選択して[下カーソル]キーでプルダウンメニューの「貼り付け(P) Ctrl+V」を選択して[Enter]キーを押します。
カーソル位置にクリップボードの内容が貼り付けられます。

便利なヒント
もし間違った場所を切り取ってしまった場合はメニューバーの「編集(E)」のプルダウンメニューの「元に戻す(U) Ctrl+Z」を選択して[Enter]キーを押すと元に戻ります。

新しくMyEditを起動してそこにクリップボードの内容を貼り付ける事も出来ます。

1.[Alt]キーを押してメニューバーの「ファイル(F)」を選択して[下カーソル]キーでプルダウンメニューの「別のマイエディットを起動(E)」を選択して[Enter]キーを押します。
新しいMyEditが「無題2」と言って開きます。

2.[Alt]キーを押してメニューバーの「編集(E)」のプルダウンメニューの「貼り付け(P) Ctrl+V」を選択して[Enter]キーを押します。 クリップボードの内容がカーソル位置に貼り付けられます。

3.この2つのMyEditを切り替えるのは[Alt+Tab]キーで切り替えが出来ます。

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